公開日
2022年9月16日(金)
予告動画
あらすじ
山田は、北陸の名もなき町にある「イカの塩辛」工場で働き始め、社長から紹介された「ハイツムコリッタ」という安アパートで暮らし始めた。できるだけ人と関わらず生きていこうと決めていた山田のささやかな楽しみは、風呂上がりの冷えた牛乳と、炊き立ての白いごはん。山田は、念願の米を買い、ホカホカ炊き立てご飯を茶碗によそい、イカの塩辛をご飯に乗せた瞬間、部屋のドアがノックされる。ドアを開けると、そこには隣の部屋の住人・島田が風呂を貸してほしいと立っている。ぼさぼさ頭で汗だくの男は、庭で野菜を育てているという。
以来、毎日のように山田の家にやってくるようになったことから、山田の静かな日々は一変する。このアパートの住人はみな、社会からは少しはみ出した感じの人たちばかりだった。無論、みな貧乏だ。旦那さんを無くした大家さんはなんだか訳アリの雰囲気だし、墓石売りの溝口さんは息子を連れて訪問販売しているし、ひっそりと生きたいと思っていた山田だったが、なぜだか住人たちと関わりを持ってしまっている。
ある日、子供のころに自分を捨てた父の孤独死の知らせが入る。なぜ、とうに縁が切れた父親の死後の面倒をみなければならないのか?反発しながらも、島田に説得され、山田は遺骨を引き取りに行く。父が残した携帯電話には「いのちの電話」への着信履歴が残っていた。自分を捨てたと思っていた父の死因は自殺だったのだろうか?母に捨てられて以来、「自分なんか生まれてこなければよかった」という思いと戦ってきた山田は、腹立たしいような、「やっぱりそうだったのか」と落胆するような複雑な感情にかられる。そんな山田を、島田は不器用に、かつ優しく励ます。少しずつ友情のような関係が芽生え始める山田と島田。溝口の墓石が破格の値段で売れたときは、ハイツムコリッタの皆で食卓を囲む。山田の心に光が灯り始めた頃、山田が北陸の町にやってきた「秘密」が、島田に知られてしまい―。
原作紹介
荻上直子「川っぺりムコリッタ」(講談社)
キャスト
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